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Proof by Seduction [Historical]

1838年 London ---- Gareth Carhart, the marquis of Blakeley は、自分が研究旅行でブラジルに行っている間に、自分の後継ぎで従弟の Ned がとある占い師に足繁く通っていると耳にしました。きっと若者を食い物にしているペテン師に違いないと考えた Garethは化けの皮を暴こうと その占い師 Madame Esmeralda を訪ねました。

Madame Esmeralda は、実は Jenny Keeble という霊感も予知能力も一切ない普通の女性で、入念に作り込んだ Madame Esmeralda というキャラクターを演じて、相談者の聞きたい言葉を告げてはお金を得ていました。年若くて自分に自信がない Ned は、Jenny に頼り切っており、また 孤独な生活を送っているJenny も Ned を弟のように考えています。Gareth に、イカサマと指摘されても Jenny は Ned の手前それを認めることができません。

Proof by Seduction (Hqn)

Proof by Seduction (Hqn)

  • 作者: Courtney Milan
  • 出版社/メーカー: HQN Books
  • 発売日: 2010/01/01
  • メディア: マスマーケット

占い能力を証明するためにGareth の未来を占うように言われた Jenny は、数日後の夜会で未来の花嫁にであう と告げました。では、一緒に夜会に来て現場に立ち会うようにと言われた Jenny は仕方なく一緒に出席することになります。

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評価:A

本作は、This Wicked Gift のスピンオフにあたりヒーロー William の雇い主が the marquis of Blakeley です。本作より13年まえの話なので、Gareth がブラジルに行く前 まだ Gareth の祖父が the marquis of Blakeleyでした。まだ、Gareth が研究のためにブラジルに行くのに William が大きな役割を果たしていてThis Wicked Giftそのいきさつが書かれています。(本作には、William は登場しますがThis Wicked Giftの大きなネタばれはありません。 )

Gareth が冷徹な人間味の薄い男性と感じられますが、前作で祖父に跡取りとして厳しく育てられたこと、何らかの理由で少年のころから母親との面会を禁じられていることが明らかになっていますので、本来の人間らしさは侯爵の仮面の下に隠れてしまっているのだろうなと想像できました。

Jenny も18歳で寄宿学校を逃げ出してからは、生きるために Madame Esmeralda の仮面をかぶって孤独に暮らしてきたのですから 二人とも似た者同士と言えると思います。その二人が次第に惹かれあっていくものの、侯爵とペテン師まがいの占い師という身分をどう乗り越えるのかドキドキしながら読みました。(Jennyは、両親が知れないのですがレディとしての教育を受けられる寄宿学校に入れられていたことから、恐らく貴族の私生児と推測されます)

ストーリーもありきたりではなく、ユーモアもありとても楽しめました。次回作のヒーローは 自分に自信がなくヘタレ気味の Ned だそうで、ぜひ読まねば と思っています。

This Wicked Gift はこちらに収録
The Heart of Christmas: A Handful of Gold\The Season for Suitors\This Wicked Gift

The Heart of Christmas: A Handful of Gold\The Season for Suitors\This Wicked Gift

  • 作者: Mary Balogh
  • 出版社/メーカー: HQN Books
  • 発売日: 2009/10/01
  • メディア: マスマーケット


タグ:Victorian [M]
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