Then Comes Seduction

Jasper Finley, Baron Montford は、25歳の誕生日に泥酔した勢いで社交界にデビューした令嬢を誘惑して見せるという賭けをします。お相手として選ばれたのはスレンダーな美人で20歳のMiss Katherine Huxtable、弟のStephen が思いがけず爵位を継いだのをきっかけに社交界にデビューしたばかりです。

これまでどんな賭けにも負けたことがないJasperは早速行動を開始します。Miss Huxtableが参加するVaxhallでのパーティに姉をエスコートするという名目で参加します。Kate(Katherine)は、従兄弟のConからJasperは遊び人で危険なので近づいてはいけないと言われていますが、密かに彼のハンサムで快活な様子に惹かれていました。

Then Comes Seduction (Huxtable)

• 作者: Mary Balogh
• 出版社/メーカー: Dell
• 発売日: 2009/03/24
• メディア: マスマーケット

田舎から出てきたばかりで何も知らないKateをあっさりと暗い夜道に誘いだしたJasperですが、途中であまりにも無邪気なKateに罪悪感をもちます。正直に賭けのためにやったとKateに告白しましたが、Kateがレディらしく毅然とした態度で立ち去ります。その姿をみたJasperはKateのことが好きだったことに気が付きますが後の祭りでした。でも、Kateのため 取り付く島もなく全く誘惑できなかったと友人たちにはうその報告をします。

３年後、Kateは社交シーズンが始まったロンドンに来ました。ConとStephenだけと思って気軽に入った部屋にJasperが居て気まずい思いをします。気まずい思いはJasperも同じで三年間Kateを避けていましたが、再会したとたん、今度は互いが相手を惚れさせるという賭けをしないかとKateに持ちかけてしまいます。この賭けはKateには無視され、後で自分でも後悔しますが言いだしたからには止めるなんてことはありません。

Jasperは、異母妹Charlotteを連れてロンドンにきているためCharlotteとHuxtable姉妹が友人になったら自然な形でKateと顔を合わせられると考えますが、これまでどんな女性にも関心を示さなかったJasperがKateとしばしば一緒にいることから少しずつ噂になり始めます。そんな時、３年前の賭けの件が周知の事実となったことからKateとJasperは結婚せざるおえない状況になってしまいました。

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評価：B

Huxtablesは２作目も便宜結婚ものでしたが、ヒーロー/ヒロインの性格設定が違うと全く違う話しになるので「また」って印象はありませんでした。Jasperが生まれる前に父親は無くなったため、生まれながらの男爵ですが、母親の再婚相手がJasperの父親は享楽的な放蕩者だとしてすべてを否定し召使に先代男爵のことを口にすることを禁じてしまいます。実の父親を全面否定された環境で育ったことがJasperの人格形成に大きな影響を与え、お気楽な賭け事大好き人間として暮らしています。

Jasperが、Kateとの結婚生活で少しずつ仮面のように身に付けた享楽的な放蕩者の下の本来の自分を取り戻し二人が愛し愛される夫婦になるまでのお話です。

一作目 Kateの姉Vanessaのお話

First Comes Marriage

• 作者: Mary Balogh
• 出版社/メーカー: Dell
• 発売日: 2009/02/24
• メディア: マスマーケット

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