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Perdita [Historical]

Edward, the Earl of Ambourneはある目的を持ってアルジェリアで一人の奴隷のヨーロッパ人の女性を買いました。その女性が一切口をきかないため、便宜的にPerdita(失われし者)と名付けました。その境遇からPerditaのことを娼婦に違いないと考えたEdwardは、フランスの居城に連れ帰った後、彼女に家庭教師を付けてレディに見えるように訓練するよう命じると所用で旅立ちます。

実はPerditaは、良家の令嬢ですが義兄に騙されて海賊に売り飛ばされてしまったのでした。道具として自分を買ったEdwardを決して信用せず家庭教師たちや召使の前でも一切口をきかずに出来の悪い生徒としてふるまいます。ある日、自分をつけ回す人間がいることに気がついたPerditaが、その者の正体を突き止めると料理人の孫娘で10歳のColleteでした。これをきっかけに二人の交流が始まります。そして、散歩に出かけた先で儚げな女性が怪我をしているところに行き合わせ、近くに住むElaineと知り合いになります。その後、しばしばElaineの家を訪れ良家の女性らしい交際を始めます。このことを誰にも秘密にしたことから、召使たちは侯爵の被後見人とはいえPerditaを不審な女と考えます。

二ヶ月後にPerditaと再会したEdwardは、レディにしか見えないPerditaの姿に驚くとともに、強く惹かれます。そして、自分の復讐の道具としてPerditaを使うことに躊躇いを覚えるのでした。

Perdita: AND Raven's Honour (Regency Lords and Ladies Collection)

Perdita: AND Raven's Honour (Regency Lords and Ladies Collection)

  • 作者: Sylvia Andrew
  • 出版社/メーカー: Mills & Boon
  • 発売日: 2006/03/03
  • メディア: ペーパーバック


評価:B

アルジェリアからEdwardのフランスの城(Edwardはフランスの侯爵位を持っており、フランスに居る時は侯爵と呼ばれています)、ロンドン、更にはイングランドのEdwardの所領と舞台があちこちに移動します。リージェンシーものには珍しい設定もあって、先が気になりドンドン読み進みました。

偶然過ぎと言う気もしますが、Edwardの復讐の相手は、Perditaを海賊に売った義兄でした。これを知ったPerditaは、Edwardの復讐に協力する決心をします。二人はかなり早くから惹かれあっているのですが、状況が状況だけに反発しあうことが多く、PerditaがEdwardに自分の身元について一切明かさないことから話がこじれたりします。恋人たちの甘いお話を読みたい時には向かないと思います。

邦題は「伯爵の華麗なる復讐」ですが、Perditaを復讐の道具にすることを逡巡するEdwardを見ているとあまり華麗とは言えないような気がします。

伯爵の華麗なる復讐 (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)

伯爵の華麗なる復讐 (ハーレクイン・ヒストリカル・ロマンス)

  • 作者: シルヴィア アンドルー
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 新書



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