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A Kiss at Midnight [Historical]

Miss Kate Daltryは、父が亡くなったあと後妻の継母に召使のようにこき使われ、社交界にデビューも出来ないでいました。ロンドンに行けば亡き母の遺産を相続してレディとして暮らせますが、屋敷に残った数少ない使用人や地所の借地人のことを考えると踏み切れません。後妻の連れ子のVictoriaは、某国の王子の甥と婚約しましたが、結婚には王子に認められることが必要です。このため、王子の城に招待されていました。ところが、怪我をしてしまい行かれなくなってしまいます。どうしてもVictoriaの結婚話をまとめたい継母は、Kateに身代わりとして城に行くように命令します。

Prince Gabrielは甥の婚約者のVictoriaに一目で惹かれ普通の女性は自分に臆してしまうのに、はっきりと自分の意見を言う点を新鮮に感じます。そしてVictoriaの身代わりできたDaltry家の私生児でないかとの疑いを持ってからは、何とかものにしようと誘惑を始めます。実はGabrielは、兄の選んだロシアの王女との結婚話がまとまっています。国のため領民のため扶養する親族のため潤沢な持参金をもつ女性と結婚することは、自分の義務であり ごくごく当たり前と思っていましたが気持ちが揺れ始めます。


A Kiss at Midnight

A Kiss at Midnight

  • 作者: Eloisa James
  • 出版社/メーカー: Avon
  • 発売日: 2010/07/27
  • メディア: マスマーケット


評価:A

意地悪な継母にいじめられているヒロインが王子と出会って というシンデレラの設定です。GabrielはKateが私生児かもしれないと感じると、誘惑してもOKと判断するなど非常に人間的です。(この点を差別的と思うか、時代背景から当然と思うかで評価が変わるかもしれません)妹のVictoriaは、心優しい善良な女性(あの母親から生まれたとはとても思えないくらい....笑)と捻りの利いたキャラクター設定が上手いなと思います。

Gabrielは某国国王みたいにKateへの愛のために自分の義務や名誉を捨ててしまうことはしません。このため、最後の最後までどうなってしまうの? とハラハラしました。その分彼の苦しい胸の内、彼の立場を理解しながらも心を痛めるKateの心情がたっぷりです。Victoriaの可愛がっている犬たち、Kateの名付け親のHenry(Henrietta)、Gabrielの異母兄弟のWick(私生児、身分の低い女性が母親)など、登場人物も個性的でそれぞれの間の交流も楽しめました。

髪粉やかつらの使用、男性がすそが広がった上着を着用してる描写があることから時代設定はGeorgeanあたりと思います。

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