To Desire a Devil：Hisa's book review：SSブログ

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Enchanting the Lady｜A Precious Jewel ブログトップ

To Desire a Devil　[Historical] [編集]

Miss Beatrice Corning は、思いがけず伯父が伯爵位を継いだことから、ロンドンの伯爵家の町屋敷で暮らし始めます。求婚してくる人がいなかったわけではありませんが、愛し愛される人と結婚したいと望む彼女は、20歳過ぎた今も独身で寡夫となった伯父のため伯爵家の家政をとりしきっています。そつのない彼女の女主人ぶりは、社交界で評判です。

彼女は初めて伯爵家に来た時に目にした肖像画の青年に密かな憧れを持っており、植民地（アメリカ）で戦死した彼がどんな人だったのだろうと思いを廻らせいつしか自分の中にその青年の人なりを作り上げていました。

ヒーローは、植民地でのフランスとの戦いに参加し彼の部隊はインデアンの攻撃により壊滅的な打撃を受けます。インデアンの捕虜となった彼は、何としても故国イングランドに帰るために、インデアンの奴隷として生活しながら機会を伺うこと７年、なんとか伯爵である父親のロンドンの屋敷にたどりつき、その直後に昏倒してしまいます。

To Desire a Devil (The Legend of the Four Soldiers)

作者: Elizabeth Hoyt
出版社/メーカー: Vision
発売日: 2009/11/01
メディア: マスマーケット

Elizabeth Hoyt の The Legend of the Four Soldiers の４作目です。

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評価：B

ヒーロー、ヒロインともにこれまでの作品に出てきていません。二人の周辺を彩る人々は前三冊に出てきているおなじみの人ばかりですので、いきなりこの本から読まない方がよいでしょう。また、ヒーローは名前だけ出てきていますが、名前を書いてしまうと興をそがれてしまう人がいると思いますので名前は伏せます。シリーズ最終巻ということで、これまでのヒーローたちが追い求めていた裏切り者が誰か判明しますが、察しが良い人は気付く範囲かと思います。

７年間の奴隷生活で、自分のことしか考えられなくなってしまったヒーローは、Beatrice が欲しいとなったら自分の欲求に正直に一直線です。（笑
また、Beatrice と結婚したい理由が、レディのお手本のような彼女を妻に持てば自分の社交界での地位を守るために必要と身も蓋もないことを考えています。（少なくとも自分はそう信じてますが、Beatrice にメロメロなことは周囲に見え見えです。）

５年前から憧れの人だった肖像画の青年が、年を経て様変わりして帰ってきたことに Beatrice は衝撃を受けます。また、自分の思い描いていた青年と、かたくなに自分のことしか考えない目の前の男性の違いに戸惑いを感じます。（そりゃ乙女が描く理想の男性と現実は違いますよね。）

最後の方が駆け足になってしまい、前半を減らして後半をもっと書き込んで欲しい気がしますが、シリーズの最後として、まずまず満足の本でした。Hoyt の本を読んだ人ならご存知と思いますが、結構ホットですので、その手のシーンが嫌いな人は気を付けてください。

一作目