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Enchanting the Lady [Paranormal]

Felicity Seymour は、強大な魔力をもった公爵の一人娘ですが、両親を早くに亡くし母とは姉妹にあたる伯爵夫人に引き取られて育ちました。意地悪な従兄が、毎日のように魔法で彼女に悪夢を送ってくるため、よく眠れず疲れておどおどとした生活をしています。また、両親が偉大な魔法使いなのにもかかわらず彼女には大した魔力がないため、このままでは、両親の公爵領が他人の手渡ってしまいます。伯爵も伯爵夫人も、Felicity に魔法のレッスンをしてくれますが、一向に力は伸びず とうとう 王様の前で魔法試験の日が来てしまいます。

Sir Terence Blackwell は、魔法試験の会場で邪悪な魔力 relic-magic を感じました。Sir Terence は、werelion で relic-magic の影響を受けないため、王家の命により relic-magic を使うものを捕まえる仕事をしています。 relic-magic の元が一人の美しい女性であることを突き止めます。しかし、その女性は魔法試験の課題を解くことができず両親の爵位を相続できませんでした。
Enchanting the Lady (Love Spell Paranormal Romance)

Enchanting the Lady (Love Spell Paranormal Romance)

  • 作者: Kathryne Kennedy
  • 出版社/メーカー: Love Spell
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: マスマーケット


Sir Terence はものすごい美女(Felicity)が部屋に入ってきたのに周囲にいる貴族は誰一人として気がつかないことに疑問を抱きますが、 relic-magic の出所を突き止めるため、彼女の求婚者としてふるまうことにします。魔力もなく持参金もない自分に werelion とはいえ ハンサムで王家の覚えもめでたい Sir Terence が求婚してきたことに Felicity は喜び、すっかり彼と結婚する気持ちになってしまいますが、後見人の伯爵夫妻は werelion と結婚するくらいなら 誰とも結婚しない方がよいと言い Felicity はショックを受けます。

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評価 B

Kathryne Kennedy の Relics of Merlin シリーズの1冊目のようです。時代設定は1882年とビクトリア時代で、魔力を持つものが貴族として爵位を得ることになっています。両親が偉大な魔法使いで高い爵位を得ていても、その子供の魔力が低いと爵位は相続できないようです。このため王族の前で魔法試験を受けてその力を証明して、ふさわしい爵位を得て社交界のデビュー? します。

この世界では、魔法使いのほかに were な人たちもいますが、特定の動物に変身できる以外の魔力を持っているわけではなく貴族とは認められていません。本作のヒーローは werelion (ライオン男ってなるのかな?)で、Baronet です。王家の覚えがめでたく信任も厚いのですが、魔法使いの貴族さまたちは、were を野蛮な一段下の階級とみなしています。

動物に変身するときに洋服も込みってところと、were は、子供のときには変身する力を自分でうまく制御できず コロコロと姿を変えてしまう 点が面白いなと思いました。

Felicity が、意地悪な叔母夫婦と従兄に苛められて育ったこと、実は力の強い魔女であるという点で、有名なファンタジーを彷彿させられますが、この設定以外は似ていません。 私にとっては結構奇抜な設定が楽しめましたが、魔法世界という設定を取り除いてしまうと ストーリーの展開は典型的な流れですので、その面で不満を持つ人がいるかもしれません。
タグ:Victorian [K]
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