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Knight Miscellany [シリーズ]

ついにGaelen Foley のKnight Miscellanyシリーズ第1作目の The Duke が「愛の旋律を聴かせて」というタイトルで翻訳されました。数年前にシリーズを一気読みしてすごく面白かった本が翻訳されるのって嬉しいですね。ただ、The Duke には、ヒロインがかなり痛い目にあうのと、ヒーローと出会った時には高級娼婦という点でダメな人がいるかもしれません。簡単に本シリーズのHawkscliffe公爵家のみなさんをまとめてみました。いかなるネタばれも許せない人は続きを読まないでください。

愛の旋律を聴かせて (ライムブックス)

愛の旋律を聴かせて (ライムブックス)

  • 作者: ガーレン フォリー
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2010/07/10
  • メディア: 文庫


■設定

19世紀初頭 イングランドが舞台
Hawkscliffe公爵家の先代の公爵夫妻には、5人の息子と娘が1人います。先代の公爵夫人は、恋人が沢山いて息子たちはみんな父親が違います。長男の Hawk と末娘だけが夫の子供ですが、 先代公爵は世間体を考えて全員を自分の子供と認めました。しかし、それは社交界では公然の秘密 という設定です。

父親は違いますが、兄弟仲は非常に良く次男で若いうちに家を飛び出した Jack 以外の兄弟は互いに助け合い、協力し合っています。また、Hawkscliffe harlot と中傷される亡き母のためには、Duel も厭いません。
Jecinda の companion Lizze は、Hawkscliffe公爵家の 領地管財人の娘で幼くして孤児となりました。彼女の guardian は、長男の Robert です。Lizzie と Alec がいずれば結婚するものと兄弟達は思っており、Lizzie も Alec もそのつもりでいます。


■特徴

二人の恋愛と二人に関わる事件が平行して進む。
視点が ヒーロー、ヒロイン、悪役、重要な脇役など 頻繁に変わる。
少々話がダークな感じ。(重要人物がクライマックスで死ぬことがあります)
最後の方でヒロイン危機一髪がお約束。
英文は難し目で、語数も10万語を超えます。
4作目のネタバレを5作目以降は含んでいますので、どんなネタバレも嫌な人は順番に読みましょう。
ただし、ネタバレといっても3作目を注意深く読んでいれば簡単に推測できてしまう程度のものです。

あまり読みやすいとはいえませんので、初めて読むヒストリカルには向かないと思います。
何冊か読んでからのほうが良いでしょう。


シリーズの刊行順と主人公は以下のとおりです。

The Duke…………………長男 Robert 愛の旋律を聴かせて
Lord of fire………………四男 Lucien
Lord of Ice……………… 三男 Damien
Lady of Desire…………長女 Jecinda
Devil Takes a Bride…… Jecinda's companion Lizzie
One Night Of Sin………五男 Alec
His Wicked Kiss……… 次男 Jack


Lady of Desire 以降の本は、この本のネタバレを含みます。ネタバレを気にする人は注意してください。


■ 兄弟の実際の父親

Robert and Jecinda's Father……Duke of Hawkscliffe
Jack's Father…………………………Samuel O'Shay(prizefighter "Killarney Crusher")
Twin(Damien & Lucien)'s Father…Marquess of Carnarthen
Alec's Father…………………………Sir Phillip Preston Lawrence (Shakespearean actor)

上記のとおり、Jack と Alec の父親は貴族ではありませんので 二人とも そのことをかなり意識しています。公式には公爵の息子として扱われてはいても、実際のところを知らぬものは居ないのは 結構厳しいと思います。

実の父親に生き写しで あらゆる女性をとりこにする美貌という設定の Alec は、自分の外見に執着する社交界の女性にへきへきしながらも ヒモのような生活をして 賭け事 にのめり込む日々を送ります。

一方 Jack は、周囲の目に耐え切れずに 家族から離れ一人で生きる道を選び England を離れます。カリスマ性があって やり手の公爵の息子 傍目にには、そう見える Jack ですが、父親の出自や自分が産まれた理由を考えると、心中穏やかではありません。

Robert は、18歳で爵位を継いでから 義務と家族の名誉のために生きてきました。幼い末の妹Jecinda の養育、腹違いの弟たちを立派に成人させるべく色々苦労します。そんな彼が密かに思いを寄せた 伯爵夫人が何者かに殺されたところから彼のお話が始まります。

Damien は、軍人としてフランスとの戦争に従軍します。実の父 Marquess of Carnarthen は未婚であったため、婚外子ではあるものの Marquess of Carnarthen の heir として 爵位を得ます。常に冷静沈着な指揮官として、高い功績を上げた後に退役して帰国します。

Lucien は、外交の仕事をしていることになっていますが 巷では 遊び人と思われています。多くの女性とお付き合いしたり、屋敷で少々品の無い人を交えたパーティをするなど評判は今ひとつですが、それは 彼の本来の仕事を隠すための 見せかけでした。

Jecinda は、世間から「あの子も 母親と同じように 恋人をたくさん作って遊び歩くに違いない」という色眼鏡で見られます。兄たちはそんな彼女を守ろうと あれこれ気を使うのですが、本人には今ひとつ伝わらず。また、なかなか結婚話もまとまりません。

Lizzie は、孤児になった 4歳のときから Jecinda の Companion として何をするにも何処に行くにも 彼女と一緒でした。つまり、使用人の娘なのに 公爵令嬢とほぼ同じ教育を受け貴族の娘のように育ったのでした。幼いころから Alec のことばかり見ていた彼女は、彼の自堕落な生活振りに胸を痛めています。
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