Seducing an Angel [Historical]
Lady Puget, Cassandra Belmont は、社交界では年の離れた夫を斧で斬殺した未亡人と噂されています。このため、たった一人の家族である弟を頼ることも結婚時の取り決めの寡婦年金の受給もできずに経済的に困窮してしまいます。自分ひとりならgovernessになって生活できますが、子持ちのメイドMaryと元governessで現在はcompanionのAliceの生活を支えることはできません。考えあぐねたCassandraは、裕福な紳士の愛人になって生活を支えようと決心しました。
Steven Huxtable, earl of Merton は、従兄弟のConと義兄のJasperとハイドパークで乗馬しているときに、未亡人とその付き添いといった二人連れに目を留めます。厚いベールと喪服に覆われた未亡人の容姿やスタイルは全然わかりませんが、なぜか心に残るものを感じます。
その未亡人Cassandraは、ハイドパークで愛人候補の紳士を物色するのにより相応しい社交界の催し物の情報を仕入れているところでした。そこで耳にしたのは少し前に社交界で大きな噂になったearl of Sheringfordが今晩舞踏会を開催するので、招待客は誰もが出席するだろう という話でした。Cassandraはその舞踏会に狙いを定めました。
招待状なしということもあってドキドキしながら舞踏会に来たCassandraは、何とか入りこんだ後も緊張しっぱなしで落ち着きません。周囲を見回すと今日ハイドパークで見かけた騎乗の紳士で天使のような容貌のearl of Merton に気が付きました。自分より少し年下で恐らく御しやすいであろう思ったCassandraは、Stevenに近づきました。
Stevenは、独りで舞踏会に来ている赤毛の美女が有名なLady Pagetそして今日ハイドパークで見かけた未亡人であると気付きます。自分でもよくわからない衝動に突き動かされてCassandraをダンスに誘います。ダンスの後、Cassandraに情事をほのめかされたStevenはそのままCassandraと一夜を過ごします。普通のよくある有閑未亡人との情事を考えていたStevenですが、Cassandraにいわゆる愛人としてのお手当を要求されて驚きます。
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評価:B
Huxtablesの4作目 末っ子 のStevenがヒーローです。これまで良い子でフツーの人として描かれていたStevenですが、最初から有閑マダムとの情事にあっさり踏み込みます。上流の女性が自分の使用人も含めて生活を支えようと考えると、金持ちの愛人になってお手当を得る以外の方法がない時代です。Cassandraの決断に仕方がない、Stevenの未亡人と後腐れなく楽しんでもOK という当時の倫理観に理解がないと、読んでいてイマイチかもしれません。
また、Cassandra は酒乱気味の夫からのDV被害者で4回の妊娠とも夫の暴力が原因で流産しています。前作に続いてDVが関わってくることに、またか と感じる方もいるかもしれません。
かくてStevenの愛人になったCassandraですが、StevenはCassandraを囲い者扱いすることを良しとせず、互いに承知の上での大人のお付き合いの形にすることを望みます。こうして、金銭のやり取りはあるものの、表面上は社交界での一般的な形での交際が始まります。Cassandraの人なりや親子ほど年齢が離れた夫との結婚生活について知るにつれStevenは、Cassandraが夫を殺害したとは思えなくなります。
一作目 Stephenの2番目の姉 Vanessaのお話
二作目 Stephenのすぐ上の姉 Kateのお話。
三作目 Stephenの長姉 Megのお話。
Steven Huxtable, earl of Merton は、従兄弟のConと義兄のJasperとハイドパークで乗馬しているときに、未亡人とその付き添いといった二人連れに目を留めます。厚いベールと喪服に覆われた未亡人の容姿やスタイルは全然わかりませんが、なぜか心に残るものを感じます。
その未亡人Cassandraは、ハイドパークで愛人候補の紳士を物色するのにより相応しい社交界の催し物の情報を仕入れているところでした。そこで耳にしたのは少し前に社交界で大きな噂になったearl of Sheringfordが今晩舞踏会を開催するので、招待客は誰もが出席するだろう という話でした。Cassandraはその舞踏会に狙いを定めました。
招待状なしということもあってドキドキしながら舞踏会に来たCassandraは、何とか入りこんだ後も緊張しっぱなしで落ち着きません。周囲を見回すと今日ハイドパークで見かけた騎乗の紳士で天使のような容貌のearl of Merton に気が付きました。自分より少し年下で恐らく御しやすいであろう思ったCassandraは、Stevenに近づきました。
Stevenは、独りで舞踏会に来ている赤毛の美女が有名なLady Pagetそして今日ハイドパークで見かけた未亡人であると気付きます。自分でもよくわからない衝動に突き動かされてCassandraをダンスに誘います。ダンスの後、Cassandraに情事をほのめかされたStevenはそのままCassandraと一夜を過ごします。普通のよくある有閑未亡人との情事を考えていたStevenですが、Cassandraにいわゆる愛人としてのお手当を要求されて驚きます。
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評価:B
Huxtablesの4作目 末っ子 のStevenがヒーローです。これまで良い子でフツーの人として描かれていたStevenですが、最初から有閑マダムとの情事にあっさり踏み込みます。上流の女性が自分の使用人も含めて生活を支えようと考えると、金持ちの愛人になってお手当を得る以外の方法がない時代です。Cassandraの決断に仕方がない、Stevenの未亡人と後腐れなく楽しんでもOK という当時の倫理観に理解がないと、読んでいてイマイチかもしれません。
また、Cassandra は酒乱気味の夫からのDV被害者で4回の妊娠とも夫の暴力が原因で流産しています。前作に続いてDVが関わってくることに、またか と感じる方もいるかもしれません。
かくてStevenの愛人になったCassandraですが、StevenはCassandraを囲い者扱いすることを良しとせず、互いに承知の上での大人のお付き合いの形にすることを望みます。こうして、金銭のやり取りはあるものの、表面上は社交界での一般的な形での交際が始まります。Cassandraの人なりや親子ほど年齢が離れた夫との結婚生活について知るにつれStevenは、Cassandraが夫を殺害したとは思えなくなります。
一作目 Stephenの2番目の姉 Vanessaのお話
First Comes Marriage (Huxtable)
- 作者: Mary Balogh
- 出版社/メーカー: Dell
- 発売日: 2009/02/24
- メディア: マスマーケット
二作目 Stephenのすぐ上の姉 Kateのお話。
Then Comes Seduction (Huxtable)
- 作者: Mary Balogh
- 出版社/メーカー: Dell
- 発売日: 2009/03/24
- メディア: マスマーケット
三作目 Stephenの長姉 Megのお話。
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