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Miss Hilversham and the Pesky Duke [Historical]

Marcus Downing-Smith, the Duke of Rochfordは、これまでの無軌道なロンドンでの生活に疲れ新しく購入したバースの屋敷に到着しました。早々に隣の女子学校の校長がこの土地はいずれ私達が入手する手はずになっていたと言ってきました。

カチンときたMarcus は、思いつきでここを改装して賭博場を開く と宣言しました。

Miss Eleonore Hilvershamは、評判の良い女子学校の校長です。いずれは購入する予定になっていた隣の屋敷に悪名高いRochford公爵が引っ越してきたと知り慌てます。地主やその代理人の弁護士と話をしても代替として少し離れているが良い場所の土地があるので、そちらをどうぞ と言われてしまいます。

何とかRochford公爵に賭博場開設を諦めさせようと画策するEleonore と賭博場開設にはこだわりがないけれどEleonore への反発心から計画を推し進めるMarcus 。二人の応酬は次第に泥仕合を帯びてきます。互いに話をする機会が増えるにつれて相手のことが気になるようになっていった頃、大きな事件が起きます。


Miss Hilversham and the Pesky Duke : Wishing Well Seminary Book 1 (English Edition)

Miss Hilversham and the Pesky Duke : Wishing Well Seminary Book 1 (English Edition)

  • 作者: Laporte, Sofi
  • 出版社/メーカー: Lapuerta Publishing
  • 発売日: 2022/05/31
  • メディア: Kindle版


Kindle Unlimited で読みました。

Wishing Well Seminaryの1作目
本シリーズはバースの寄宿舎付き女子学校の友人たちがヒロインになるThe Wishing Well Seriesから派生したシリーズで、女子校の先生がヒロインになるようです。

ヒロインは女子学校の校長Miss Eleonore Hilversham 35歳、銀色の目にシルバーブロンドの眼鏡っ子。ヒーローはThe Wishing Well Seriesの4作目Penelope and the Wicked Dukeに登場するMarcus Downing-Smith, the Duke of Rochfordです。ヒーローはアラフォーだったかな? 黒髪に緑の目

両シリーズに共通して出てくるThe Wishing Wellは、今回Marcus が購入した屋敷にあります。つまり女子学校の生徒たちは夜中に学校を抜け出して隣の空き家の庭に忍び込んでいたのです。本作ではEleonore が願いの井戸なんてと思いつつも、ずーっと願い続け叶う見込みが薄いあることを願かけします。

始まりは願いの井戸がある屋敷をめぐるH/Hの争い、中盤の女学校の火事からシリアスな内容になっていきますがあまり湿っぽく感じないのは作者のカラーなのかもしれません。

重要人物としてMarcusがインドのボンベイの路上で拾った孤児のFariq、気の利いた男でとても有能 ギャンブルの才能を買われMarcusがオーナーの賭博所を取り仕切っています。公爵と賭博所ということは、リサクレ先生のセバスチャンを連想します(^^ゞ

FariqはMarcusの元valetで使用人兼友人みたいな扱いで、二人の会話が面白い。Your Graceって呼んでいるのに、言うことはかなり辛辣で的を得ていることが多い。

起伏に富んだストーリーで面白く、ツッコミどことはあるけれど、何故か先が気になってドンドン読んでしまいました。公爵がvaletを連れずに旅したり、それゆえなのかキチンと服を着ないで来客を迎えるのはどうよ? と感じる人は楽しめないかもしれません。

ラストはEleonore の願いも叶い大団円!スッキリまとまっていると思います。


以降、思い切りネタバレ

※関連シリーズのThe Wishing Well Series 全作購入予定なら合本がお得

The Wishing Well Series Boxed Set: A Complete Collection of Sweet And Sassy Regency Romance Novels (4 Books) (English Edition)

The Wishing Well Series Boxed Set: A Complete Collection of Sweet And Sassy Regency Romance Novels (4 Books) (English Edition)

  • 作者: Laporte, Sofi
  • 出版社/メーカー: Lapuerta Publishing
  • 発売日: 2022/12/26
  • メディア: Kindle版



放蕩者ヒーローにありがちですが本作ヒーローも、社交界に大げさだったり嘘のうわさが広まって実際より過大に悪評がたってしまったケースです。

若いころに未亡人と遊びで付き合っていたつもりだったのに、実は夫はまだ死んでいなかった! つまり、女性に嘘をつかれてた。結果、決闘でその夫を撃ってしまい、父親から騒動が落ち着くまで海外に行っているようにと言われてインドへ 帰ってきたら、悪評高い人物としての評価が定着済みだった。

インドで愛した女性は自分の親友を選び、あえなく失恋.... そして、Marcusの帰国前のお別れパーティで起きた地震で親友夫妻は死亡、忘れ形見をイングランドへ連れて帰った という話は、Penelope and the Wicked Dukeで既に語られています。

失恋を引きずった上に悪名高い放蕩者の評判がついて回ったこともあり、くるもの拒まずでプロの女性や未亡人と遊びさらに悪評を高めていました。もともとは、割と真面目で繊細なタイプのため、その生活が楽しいわけでもなく疲れてしまったのでしょうね。バースに屋敷を買ってゆっくり過ごそうと考えます。

ヒロインのEleonore は、今でこそカチッとしたお堅い真面目な女子学校の校長ですがティーンのころはお転婆で親の言うことなど聞かない無鉄砲なタイプでした。Leighton男爵家の令嬢で本名はVioletta Eleonore Winford 15歳の時に父親に見知らぬ男性との婚約を整えると聞いて家出! ロンドンの名付け親の家に身を寄せます。

そこで、悪い男に騙され17歳で娘を出産し未婚の母に。周囲はヒロインに断りもなく子供を養子に出し、娘は消息不明に。せめて一目会いたいというのがEleonore の願いです。
一方、名付け親から好きに使いなさいと相続した遺産でバーズに女子学校を設立し、娘に会えないかなしさを抱えながら学校経営に邁進、生徒たちを娘同様に思いやる素敵な先生になったのでした。

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