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Lady Clairval's Marriage [Historical]

Lord Clairval は、馬用鞭を手に Lady Clairval を閉じ込めている部屋へ向かっていました。召使がそんなものを使ったら Lady Clairval's は死んでしまうという言葉に耳を貸しません。ところが部屋の中に Lady Clairval の姿はありません。厳重に鍵がかけられた部屋から女性一人の力で抜け出すことは不可能なため、誰かが手引きをしたにちがいないと Lord Clairval は考えますが、行方は様として知れませんでした。

Mr. Luke Harcourt は、the earl of Lynedale の私生児で、父に認知されており 一族の姓 Harcourt を名乗り 紳士として育ち、社交界への出入りも自由に暮らしています。ロンドンでは、年配の未亡人の家に下宿していますが、静かに生活し下宿料の払いも良い Luke は、理想的な下宿人と思われています。そんなある日、大家の友人の未亡人 Mrs Anne Cowper が新しく下宿することを知ります。疲れてくたびれた30歳くらい(当時としては中年)で、男性に大して辛辣な意見を持っていることから、不幸な結婚生活を送ったのだろうな、と Luke は思います。
Lady Clairval's Marriage (Regency Lords & Ladies Collection)

Lady Clairval's Marriage (Regency Lords & Ladies Collection)

  • 作者: Paula Marshall
  • 出版社/メーカー: Harlequin Mills & Boon
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: ハードカバー


あるバーティから帰宅した Luke は、大家の未亡人に請われるままに新しい社交界の噂「Lady Clairval が行方不明であり、精神に異常をきたしていることから Lord Clairval が心配して探している。」を話し始めます。 Lord Clairval の名前を聞いたとたん Anne が真っ青になり 大家の未亡人がさりげなく話を変えたことに Luke は不審な思いをいだきます。

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評価:B

Paula Marshall のハーレクイン ヒストリカル から出版された本です。

予想のとおり Anne が Lady Clairval ですので、はっきりいうと不倫もの です。Lord Clairval は、財産目当てで Anne と結婚し、Anne の持参金すべてを自由に使えるようになるのは、結婚時の取り決めで後継ぎが生まれた後となっています。しかし、なかなか後継ぎに恵まれない Lord Clairval は、Anne に持参金すべてを 夫に譲ることを承知するように迫り、それを拒否した Anne を精神異常と決めつけて 部屋に軟禁した上 暴力をもって自分の意のままにしようとしていました。

身分をかさにきて自分の欲望を満たすために遣りたい放題の Lord Clairval からの二人の逃避行といった展開かつ、なんのかんの言っても不倫なのでロマンス色は薄目です。あとは、父親からの潤沢な生活費に頼った生活から、自分の力で生きていこうと考えている Luke の自立のものがたりでもあります。ロマンスなので最後はめでたしめでたしとなるのは分かっていますが、終盤までかなりハラハラしました。
タグ:Regency [M] widow
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