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A Handful of Gold [Historical]

Miss Verity Ewing は、牧師だった父を亡くし母親と病気の妹とともにロンドンに居を移します。裕福な軍人の伯父を頼るつもりでしたが、伯父は軍務で外国に赴任しており 帰ってくるまで、わずかな蓄えを食いつぶしながら暮らすことになります。都会暮らしでお金がかかる上に妹の治療費も必要とあって、Verity は急ぎ仕事に就く必要がありますが、裕福な女性のコンパニオンや governess といった良家の女性にふさわしい職にはつけず、それならとメイドでも と思ってもそれすらもなく困窮してしまいます。仕方なく家族には裕福な女性のコンパニオンになれたと嘘をついて オペラダンサーとして働き始めます。

Julian, Viscount Folingsby は、伯爵家の跡取りとして そろそろ結婚考える時期にきたと承知しているものの、その前に少し羽目をはずして遊びたい気分でいました。友人にクリスマスに自分の狩猟小屋でそれぞれ愛人をつれて楽しもうと誘われて、その気になったものの、現在のところ愛人はいません。最近、魅力的なオペラダンサーが舞台に現れたと聞いた彼は、一目で Verity に惹かれ、一緒にクリスマスを過ごしてくれたら 大金を払うと持ちかけます。
The Heart of Christmas: A Handful of Gold\The Season for Suitors\This Wicked Gift

The Heart of Christmas: A Handful of Gold\The Season for Suitors\This Wicked Gift

  • 作者: Mary Balogh
  • 出版社/メーカー: HQN Books
  • 発売日: 2009/10/01
  • メディア: マスマーケット


評価:C

本作は、「金の星に願いを」というタイトルでだいぶ前に翻訳されており、恐らく Mary Balogh の初翻訳作品に
なると思います。私が読んだPBには他に2作短編、The Season for Suitors (邦題:恋を忘れた公爵) Nicola Cornick とThis Wicked Gift (邦題:不埓な贈り物) Courtney Milan が収録されています。

2011.4.2追記:このPBから本作とThis Wicked Gift 『不埓な贈り物』、そして別の本からマーガレット ムーア 『愛と喜びの讃歌』の3つを収録した―の自体は「クリスマス・オブ・ラブ―十九世紀の愛の誓い」とが出版されました。

当時の上流階級の人がオペラダンサーをどのように見ているか(娼婦とあまり変わりない)、また上流階級の紳士が愛人を囲うのは普通で当然のこと という点を承知していないと、Julian の行動が引っかかってイマイチと感じると思います。

終盤の持って生き方が少々Julian に都合が良すぎるのと、見方によっては Verity の行動が身勝手にも見えるので好き嫌いがでそうです。わざわざ翻訳を古本で入手してまで読まなくても良いかと思います。コミックスはまだ入手可能なようですが、ページ数の関係で原作とは少々ストーリー展開が異なるかもしれません。


クリスマス・オブ・ラブ―十九世紀の愛の誓い (MIRA文庫)

クリスマス・オブ・ラブ―十九世紀の愛の誓い (MIRA文庫)

  • 作者: メアリ バログ
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2010/11
  • メディア: 文庫


タグ:[B] Regency
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