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Once Upon A Christmas [Historical]

孤児になったMiss. Celia Delacourt は、遠縁にあたる Grades, The Duchess of Arnsford の訪問を受けます。Celiaの祖父はArnsford公爵家の出身なのですが、牧師の娘と結婚したため勘当され、その後公爵家との交流はありませんでした。牧師であるCeliaの父親が亡くなったため新しい牧師が着任することになり、Celiaは牧師館から出ていかねばなりませんが、行くあてがありません。このため、村の人がArnsford公爵家にCeliaの状況を手紙で知らせたのです。

手紙を受け取ったThe Duchess of Arnsfordは、早速ある目的をもってCeliaを訪ねてきます。Celiaの健康状態や教養についてあれこれ質問した後、公爵家に招待します。祖父が生前実家の屋敷について語るのを聞いてはいたものの、訪問することもないだろうと考えていたCeliaはそのありがたく招待を受け公爵家に向かいました。

Once Upon a Christmas (Signet Regency Romance)

Once Upon a Christmas (Signet Regency Romance)

  • 作者: Diane Farr
  • 出版社/メーカー: Signet
  • 発売日: 2008/10/07
  • メディア: ペーパーバック


Jack Delacourt, Lord Lynden は毎年クリスマスを実家の屋敷で過ごしていまが、今年は母親のThe Duchess of Arnsfordから必ずクリスマスには屋敷に来るようにとの手紙を受け取りました。ワザワザ念押しをしてくるには、何か思惑があるに違いないと不審に思います。Jackは今度の誕生日で24歳になります。Arnsford公爵家の次男は、24歳になる前に身分違いの娘と恋に落ちて結婚してしまう というジンクスがあります。(Celiaの祖父は次男でこのジンクス通り牧師の娘と結婚して勘当された。)実はJackは1歳の時に兄を亡くしており次男です。これは自分が変な娘を好きになる前に自分の選んだ娘と結婚させようという母親のたくらみに違いないと確信し、そうならないように策と練らないとと考えます。

Celiaはそんなことも露知らず豪勢な屋敷での生活に戸惑いながら暮らしていました。ある日、公爵夫人から息子が帰ってくるので、好かれるように振る舞い結婚の申し込みをさせるようにと言われ驚きます。一族のはしくれとはいえ牧師の娘と未来の公爵とではどう考えても釣り合いません。さっぱり公爵夫人の考えがわからないCeliaでしたが、帰ってきたLord Lyndenはなんとピンクのズボンをはいて、素っ頓狂な言動を繰り返します。Lord Lyndenは頭が少々おかしいため、ちゃんとしたレディではなく自分が選ばれたのだと思い込んでしいます。
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評価:A

帰省したJackはCeliaが予想とは全く違う普通の娘であることに驚きますが、母親に丸めこまれた野心的な娘の演技かもしれないと思い返します。(Jackの予想は半分は当たっていて、公爵夫人は田舎育ちで社交界のことなど何も知らず従順に見えたCeliaを自分の思いのままに操れる嫁に良いと考えて引きとったのですが、Celiaはそんなたくらみに一切気付かず単に祖父の生家を訪問しただけと思っています。)
Jackは母親の言いつけでCeliaと過ごし人柄に触れるうちに、次第に惹かれていきますが、これまでは二人の思うつぼだと思うたびに突飛な言動の演技をします。何も知らないCeliaからみたら、常識的で思いやりにあふれる素敵な紳士が突如エキセントリックな行動をとるように見え、精神的に不安定な気の毒な人だと感じています。

いくらハンサムで未来の公爵でも頭のおかしい人と結婚するなんてイヤだと思ってたCeliaですが、Jackと一緒に過ごすうちに、自分がそばに居て何とかしてあげたいと感じるようになっていきます。

もうひとつ、Jackの姉のLady Elizabeth と以前彼女との縁談がまとまりかけたのに、他の女性と恋に落ちて結婚してしまったThe Duke of Blenhurst (結婚一年で愛妻に死なれた)の関係も描かれます。(おまけみたいな感じですけど)

The Duchess of Arnsfordがなにかにつけて自分の思うままに人を動かそうとするのが、嫌な感じと思う人はその点でイマイチと感じるかもしれません。
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