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Bride by Mistake [Historical]

England, 1819
親戚が次々亡くなったことで准男爵を継ぐことになったLuke Ripton は、母親からそろそろ身を固めるようにと仄めかされます。自分でも後継ぎをもうける義務を果たさねばと思っています。でも、Lukeは8年前19歳の時にスペインで結婚していたのでした、便宜上の結婚であり婚姻無効を申し込めば相手も同意してくれると考えていたのですが、同意を得られませんでした。 しかたなくスペインの修道院にいる妻を迎えに行くことにします。

Spain, 1811
Lukeは、森の中で少女が男に襲われているところに行きあい少女を助けます。伯爵令嬢 Isabellaと名乗った少女は、Lukeの妹のMollyと同じ13歳ですが、父が亡くなったあと財産目当ての従兄弟に結婚を迫られないよう伯母のいる修道院を目指しているとことでした。Lukeが修道院まで送っていくことになりましたが、その途中従兄弟に見つかったら無理やり結婚させられると怯えるIsabellaを安心させるために、先に他の男と結婚すれば大丈夫と便宜的に結婚します。無事に修道院にIsabellaを送り届けてLukeは自分の役目は終わったと思っていました。


Bride by Mistake (Berkley Sensation)

Bride by Mistake (Berkley Sensation)

  • 作者: Anne Gracie
  • 出版社/メーカー: Berkley
  • 発売日: 2012/01/03
  • メディア: マスマーケット


一方、Isabellaは危ういところを救ってくれたハンサムなイギリス人将校の夫が、いつか迎えに来ると修道院で待っていますが一向に夫は迎えに来ません。捨てられたのかもしれないと思いつつも成人して自分の相続財産で自由に生活できるようになる日を待っていました。ところが、修道院で暮らして8年目のある日、突然迎えに来た夫に、実は婚姻無効ができなくなったから と言われて深く傷ついてしまいます。それでも、修道院にいる他の娘たちのように持参金が十分に用意できないために年寄りに嫁がされたり、そもそも結婚できないでいるより、恋愛ではないけれどハンサムで若い夫がいる自分の方が恵まれていると考えます。

評価:B

すぐに花嫁をイングランドへ連れ帰りたいLukeに対して、異母妹が心配なので実家に立ち寄りたいIsabellaと一緒に行動するようになった時から意見が衝突します。でも、互いに依怙地になることもなく、話し合いながら相手の意見の受け入れられるところは受け入れ、折り合いを付けながら過ごしていきます。互いを知るにつれて惹かれあい本当の夫婦になっていくお話です。オーソドックスなストーリー展開なので、ハラハラドキドキを求めるには向きませんが、ゆっくりと時間をかけて慈しみ合い、互いを思いやる二人の様子が丹念に描かれます。

Anne Gracie のDevil Rider #5ですが、シリーズのこれまでのお話を読んでいなくても特に判りにくいところは無いと思います。

4作目まで翻訳されています。

麗しのプリンセスとくちづけを (フローラブックス)

麗しのプリンセスとくちづけを (フローラブックス)

  • 作者: アン グレイシー
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2009/07/03
  • メディア: 文庫



琥珀色の夢をあなたと (フローラブックス)

琥珀色の夢をあなたと (フローラブックス)

  • 作者: アン グレイシー
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2009/09/03
  • メディア: 文庫



まだ見ぬあなたは海を越えて (フローラブックス)

まだ見ぬあなたは海を越えて (フローラブックス)

  • 作者: アン グレイシー
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2010/11
  • メディア: 文庫



眠れる相続人に口づけを (ラズベリーブックス)

眠れる相続人に口づけを (ラズベリーブックス)

  • 作者: アン グレイシー
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2012/01/10
  • メディア: 文庫



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