A Treacherous Performance [Mystery]
19世紀のロンドン Miss Beatrice Hyde-Clare は幼い頃に両親を亡くして叔父の家にやっかいになっています。内気で読書好きな彼女は婚期を逃して現在26歳!
Beatrice と同じ年に社交界にデビューしたheirness(女相続人)の元Miss Brougham(ブロナム)が、Hyde-Clare家を訪ねてきました。彼女はすでに結婚して社交界で既婚夫人としての地位を確立しています。
いくつかの事件をBeatriceが解決したとの評判を聞いて、自分の亡き祖父が所有していた宝石が行方知れずになっているため、その捜索を依頼しにきたのでした。
元Miss Broughamが、同じ年にデビューしたBeatriceのことを「くすみちゃん」と呼び始めたことがきっかけでBeatriceが陰で馬鹿にされるようになり社交生活の失敗につながったという因縁があります。 Hyde-Clare家の面々は、今更どの面下げて頼みに来たのかと言いますが、Beatriceは彼女の依頼を引き受け、公爵とともに捜査を始めます。
ところが、捜査を続けるうちに思わぬ方向に物事が進み始めて....
Kindle Unlimited で読みました
「公爵さまが、あやしいです 行き遅れ令嬢の事件簿」から始まるリージェンシー舞台のコージーミステリー シリーズの5作目
Beatriceと公爵のロマンスはストーリーのメインではないためか、ゆっくりと進んでいきます。謎解きは、まあミステリーファンには温いと感じるでしょう。リージェンシーの上流階級の社交の様子や、わりと辛辣で口が達者なヒロインとその周囲の人々との会話が楽しく、このシリーズがお気に召すロマンスファンは多いと思います。
※この時代、イングランドには警察組織はありません。ボウ街の捕り手(Bow Street Runner)と呼ばれる有料で捜査を行う調査員と治安判事(貴族や紳士階級の男性が務める、犯罪捜査はほぼ素人)が犯罪捜査にかかわる主な人々
今回は、劇場が舞台になり当時のロンドンの劇場やその関係者の生活が垣間見られます。私はそのあたり詳しくないため、どのくらい歴史的に正しいのかはわかりませんので、詳しい方が読んだら??な点があるかもしれません。
本作では、これまであまり物事を考えずにお金持ちや美しい人に現を抜かしがちだった、いとこのフローラの成長が見られます。きちんと物を見て考えて行動するようになっていて、いつの間に大人っぽくなったの?! と思ったのですが、これまでの本で私が読めていなかっただけかも(;^_^A
ミス ブロナムは、一作目の「公爵さまがあやしいです」に名前だけ出てきます。
翻訳では「くすみちゃん」と少しマイルドな表現になっていますが、原書では drab なのでもっと酷い意味。 くすんだ茶色とか面白味がない という意味の他に、古語では身持ちの悪い女、売春婦という意味もあるので.... 社交界でこのように呼ばれてしまったらいたたまれないですよね。
Beatrice と同じ年に社交界にデビューしたheirness(女相続人)の元Miss Brougham(ブロナム)が、Hyde-Clare家を訪ねてきました。彼女はすでに結婚して社交界で既婚夫人としての地位を確立しています。
いくつかの事件をBeatriceが解決したとの評判を聞いて、自分の亡き祖父が所有していた宝石が行方知れずになっているため、その捜索を依頼しにきたのでした。
元Miss Broughamが、同じ年にデビューしたBeatriceのことを「くすみちゃん」と呼び始めたことがきっかけでBeatriceが陰で馬鹿にされるようになり社交生活の失敗につながったという因縁があります。 Hyde-Clare家の面々は、今更どの面下げて頼みに来たのかと言いますが、Beatriceは彼女の依頼を引き受け、公爵とともに捜査を始めます。
ところが、捜査を続けるうちに思わぬ方向に物事が進み始めて....
Kindle Unlimited で読みました
「公爵さまが、あやしいです 行き遅れ令嬢の事件簿」から始まるリージェンシー舞台のコージーミステリー シリーズの5作目
Beatriceと公爵のロマンスはストーリーのメインではないためか、ゆっくりと進んでいきます。謎解きは、まあミステリーファンには温いと感じるでしょう。リージェンシーの上流階級の社交の様子や、わりと辛辣で口が達者なヒロインとその周囲の人々との会話が楽しく、このシリーズがお気に召すロマンスファンは多いと思います。
※この時代、イングランドには警察組織はありません。ボウ街の捕り手(Bow Street Runner)と呼ばれる有料で捜査を行う調査員と治安判事(貴族や紳士階級の男性が務める、犯罪捜査はほぼ素人)が犯罪捜査にかかわる主な人々
今回は、劇場が舞台になり当時のロンドンの劇場やその関係者の生活が垣間見られます。私はそのあたり詳しくないため、どのくらい歴史的に正しいのかはわかりませんので、詳しい方が読んだら??な点があるかもしれません。
本作では、これまであまり物事を考えずにお金持ちや美しい人に現を抜かしがちだった、いとこのフローラの成長が見られます。きちんと物を見て考えて行動するようになっていて、いつの間に大人っぽくなったの?! と思ったのですが、これまでの本で私が読めていなかっただけかも(;^_^A
ミス ブロナムは、一作目の「公爵さまがあやしいです」に名前だけ出てきます。
翻訳では「くすみちゃん」と少しマイルドな表現になっていますが、原書では drab なのでもっと酷い意味。 くすんだ茶色とか面白味がない という意味の他に、古語では身持ちの悪い女、売春婦という意味もあるので.... 社交界でこのように呼ばれてしまったらいたたまれないですよね。
公爵さまが、あやしいです 行き遅れ令嬢の事件簿 (コージーブックス)
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2023/02/09
- メディア: Kindle版
タグ:England
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