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黒伯爵の花嫁選び [Historical]

--- 出版社サイトより ---
父の屋敷を取り戻したい――! そそっかしい伯爵令嬢と黒伯爵の恋は?

先代アムハースト伯爵の娘ヘンリエッタは、花嫁選びのパーティが始まるやいなや、絶望していた。花瓶の水をかぶってしまい、着替える間もなく現伯爵サイモンが登場したのだ。
姉妹しかいなかったため亡き父の爵位は遠縁だったサイモンに引き継がれたが、彼の花嫁に選ばれれば、生まれ育った屋敷を取り戻せると考えていたのだが……。緊張するとうまく話せなくなり、動きもぎくしゃくしてしまうヘンリエッタは、伯爵の花嫁になれるのか――? 日本初登場作家の傑作ヒストリカル!


黒伯爵の花嫁選び (ラズベリーブックス)

黒伯爵の花嫁選び (ラズベリーブックス)

  • 作者: フランシス・フォークス
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2017/04/28
  • メディア: Kindle版


初めての作家さん
セールだったので、思い切って購入!

当時の貴族や紳士階級によくある限嗣相続について知らないと?となるかもしれないです。

<限嗣相続>
爵位や先祖伝来の屋敷、地所などを、長男を先頭に男系の親族をたどって、たった1人の男性の相続人がすべてを継ぐ方式、よって女性には相続権は無い。また、限嗣相続の対象として指定されたものは、売却することはできない。

限嗣相続の対象に指定されていない物については、その当主が遺言によって相続人を指定できる。

割とオーソドックスなストーリー展開に感じましたが、面白かったです。
男性でも女性でもこの当時の社交界の評判は大切、なんとか悪いうわさが立たないように、万が一立ってしまったら、手を尽くして早い所終息を図ることが求められることがわかります。

本作では、ヒーローが「愛人を殺したという噂」が問題に。裁判で無実は証明されていますが、伯爵であれば、黒も白になる社会ゆえに、本当のとことは有罪ではないか?という疑惑は消えません。そして、顔に傷のある隻眼の見た目もその噂を強調することに。

それでも、爵位と財産を天秤にかけてヒーローとの結婚を考えても良いわよ?という女性が集まります。ヒロインは、自分の実家に住み続けたい一心でヒーローの心を射止めようと頑張りますが、緊張しすぎて どもったり、騒動を引き起こしたりと全然いい所を見せられません。
美人でナイスバディなのに、どちらかというと小心者ななのはどうしてなのか? 当時の、いわゆる女性らしい行動が得意ではないのがコンプレックスなのかも

ヒーローはヒロインが好みのドンピシャで、気になってしかたがないのですが、自分の地に落ちた評判を挽回するには社交界に影響力のある男性の娘と結婚すべきでは?と心が揺れます。

ヒーローの友人、ヒロインの双子の妹がそれぞれを応援すべく いろいろ画策することが裏目に出たりと 両想いなのに二人の仲は遅々として進みません (笑

H/Hが当初求めていたものより、互いのことが大切と気づく物語と感じました。
タグ:England
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